スケールアウト

あのジミ・ヘンドリックスに影響を与えたギターの名手、ジョニー・ウィンターが死んだ。

享年70歳だった。ブルース・ロックの巨匠だ。
テキサス出身、10代でプロデビュー彼のギターは破天荒で、予想もつかないメロディを繰り出し、
時に「スケールアウト」した。

本来のコード進行と調和しないメロディを奏でる「スケールアウト」は、
コンテストでアマチュアが行うと失格となる。

プロが行うと、バックバンドがむりやり伴奏を合わせようと右往左往することになる。

ジョニーのソロフレーズは、スリリングに不調和を奏で、いつしかメロディアスな主流に戻っていく。
「スケールアウト」も、「テンションノート」という論理的に正しい不協和音を使用したものだ。

その旋律を直感的にジョニーが選び、聴衆は魅了される。そこには理屈も音楽理論も存在ない。

天才のプレイとはそういうものらしい。